どれほど優れたカットを施しても日々のスタイリングにおけるドライヤーの使い方が間違っていれば頭頂部の薄毛をカバーすることは不可能であり、逆に正しいブロー技術を習得すれば毛量が二割増しに見える魔法のような効果を得ることができます。多くの男性は風呂上がりにタオルで適当に拭いた後ドライヤーを上から下に向けて漫然と風を当てて乾かしてしまいますが、これは髪を押しつぶし頭皮に張り付かせてしまう行為であり薄毛隠しにおいては絶対にやってはいけないタブーです。ボリュームアップの鉄則は「根元を立ち上げる」ことにあり、そのためにはまず濡れている状態のうちにトップの髪の根元を指で掴み、ドライヤーの風を下から上へ、あるいは前後左右あらゆる方向から送り込んで根元に自由な癖をつけることが重要です。特に有効なのが頭を下げてお辞儀をするような体勢で後頭部から前方に向かって風を当てる方法であり、重力に逆らって乾かすことで驚くほどふんわりとした立ち上がりを作ることができます。そしてここからがプロの技ですが、温風で形を作った後に必ず冷風(クールショット)を当てて髪を冷やす工程を挟むことで、立ち上がった形状記憶を固定し一日中へたらない強固な土台を完成させることが可能になります。また分け目をあえて作らないことも重要であり、いつも同じ場所で分けているとそこから地肌が透けて見えるため、日によって分け目を変えたりジグザグに取ったりすることで視覚的な密度を高める工夫も欠かせません。ワックスをつける前のこのドライヤー工程こそがスタイリングの命であり、土台さえしっかりしていれば少量の整髪料でも一日中理想のシルエットをキープできることを忘れないでください。もしあなたが頭頂部の薄さを気にしているのなら絶対に避けるべき「自爆ヘアスタイル」がいくつか存在し、それらを知らずに実践していることは自ら薄毛を宣伝して歩いているようなものであると強く警告しなければなりません。まず筆頭に挙げられるのが「センターパート」や「七三分け」といった直線の分け目がはっきりと出る髪型であり、これらは頭頂部の地肌を一直線に露出させるため視線がそこに集中しやすく、また分け目の周辺が重力で潰れやすいため薄さを際立たせてしまいます。次に危険なのが「長髪」や「マッシュルームヘア」のような重さを重視したスタイルであり、髪の重量でトップが潰れるだけでなく、毛先の方にボリュームが出るAラインのシルエットになることで頭頂部の貧弱さが強調され、全体的にバランスの悪い野暮ったい印象を与えてしまいます。さらに「ツーブロック」も注意が必要であり、サイドを刈り上げて被せるタイプのツーブロックは被せる髪の量が十分にないと風が吹いた瞬間にパカパカと浮いて中が丸見えになるリスクが高く、薄毛隠しとしては諸刃の剣となり得ます。