あれは二年前の冬のことでしたが朝起きると枕元に散らばる大量の髪の毛を見て私は血の気が引く思いをしたのを今でも鮮明に覚えています。それまで薄毛なんて自分には無縁だと思っていたのですが冬の寒さが本格化するにつれてシャンプーのたびに排水溝が黒くなるほどの抜け毛があり鏡を見るたびに分け目が広がっているような気がして不安でたまりませんでした。このままでは禿げてしまうのではないかという恐怖に駆られ私は徹底的に冬の薄毛対策について調べ実践することにしました。まず見直したのは洗髪の方法と頻度です。それまでは熱いシャワーでゴシゴシと洗っていたのですがそれが乾燥を招いていると知りぬるま湯で指の腹を使って優しく洗うように変えました。シャンプーも保湿成分が配合された育毛ケア用のものに切り替え洗髪後には必ず頭皮用の保湿エッセンスを塗布してマッサージを行うことを日課にしました。最初は効果があるのか半信半疑でしたがマッサージを続けるうちに硬かった頭皮が少しずつ柔らかくなっていくのを感じました。また冬はどうしても運動不足になりがちで体が冷えていたため意識的にウォーキングを行いお風呂にはゆっくり浸かって体を芯から温めるようにしました。食事に関しても髪に良いとされる牡蠣やナッツ類それに野菜を積極的に摂るようにし外食続きだった生活を改め自炊中心のバランスの取れた食事を心がけました。さらに驚いたのは部屋の湿度の影響です。暖房をつけっぱなしにしていた私の部屋は砂漠のように乾燥していたため加湿器を導入して常に湿度を50パーセント以上に保つようにしました。こうした生活を三ヶ月ほど続けた頃ふと鏡を見ると生え際に産毛のような短い髪が生えてきているのに気づきました。春が来る頃には抜け毛の量も明らかに減り髪にコシとツヤが戻ってきたのです。冬の薄毛は一時的なダメージの蓄積であることが多く正しいケアを継続すれば必ず治るということを身をもって体験しました。もし今冬の抜け毛に悩んでいる人がいたら焦らずに毎日のケアを見直してほしいと思います。冬の間の努力は春になって必ず報われるはずです。