痩せたいという願望は多くの女性が持っているものですが行き過ぎたダイエットが深刻な脱毛症を引き起こすことは意外と知られていません。特に若い女性の間で流行する糖質制限や特定の食材だけを食べる極端な食事制限は髪にとって致命的なダメージとなります。髪の毛はケラチンというタンパク質で構成されていますが生命維持の観点から見ると髪は心臓や脳などの重要臓器に比べて優先順位が低い組織です。そのため摂取カロリーや栄養素が不足すると体はまず生命維持に関わらない髪への栄養供給をカットします。その結果髪は細くなり抜け毛が増え新しい髪が生えてこなくなる休止期脱毛症の状態に陥ります。私がカウンセリングした20代の女性も短期間で10キロの減量に成功したもののその後ごっそりと髪が抜け落ち地肌がスカスカになってしまったと泣きながら相談に来ました。彼女の食事内容はサラダとサプリメントだけという惨憺たるものでした。このような栄養不足による脱毛症を治すためにはまずはダイエットを中止しバランスの取れた食事に戻すことが絶対条件です。特に重要なのは良質なタンパク質の摂取です。肉魚卵大豆製品を毎食手のひら一杯分を目安に食べることが推奨されます。また髪の合成に必要な亜鉛や鉄分ビタミンB群も不足しがちな栄養素です。特に鉄分不足は女性に多く貧血状態では毛根に酸素が届かず髪が育ちません。レバーや赤身の肉ほうれん草などを積極的に摂る必要があります。さらに急激な体重減少はホルモンバランスも狂わせ無月経やエストロゲンの低下を招きこれが脱毛に拍車をかけます。体重を戻すことへの恐怖心があるかもしれませんが髪は一度抜けると回復するまでに半年から一年以上の時間がかかります。健康を犠牲にして手に入れた痩身に美しさはありません。栄養が満たされ体が危機状態を脱したと判断すれば髪は再び生えてきます。リバウンドを恐れずまずは体を健康な状態に戻すことに専念してください。もし食事だけで栄養を補うのが難しければプロテインやマルチビタミンなどの補助食品を賢く利用するのも一つの手です。若い時期の無理なダイエットは将来の妊娠出産にも影響を及ぼす可能性があります。美しさは健康の上に成り立つものであることを忘れず髪も肌も体も大切にする正しいダイエットを心がけてほしいと思います。
過度なダイエットが招く若い女性の脱毛症と栄養の重要性